《夏引》下川昭宣
私が題材として取り組んでいる動物の中でも、牛は限りない魅力を感じているものの1つです。牛の静かに耐える力強い様は動かぬ山の様に思えます。黒御影の大きな原石から彫り出してゆく牛はかたまりです。山にもなります。
私の生地もここと同じ様な起伏の少ない広々とした所でしたので何か山の様なものにあこがれを感じておりました。この碧南の地に山を築くことが出来て幸せです。
「夏引」は鎌倉時代にいた名牛の名を借りたもので、夏をひいてくる程の力強さが感じられるのでこの名を付けています。
下川昭宣
1949 | 愛知県海部郡弥富町で生れる。4歳より横浜で育つ。 |
1973 | 東京芸術大学美術部彫刻科卒業。サロン・ド゛・プランタン賞受賞。 第37回新制作展に出品。同展にて新作家賞受賞。 |
1975 | 東京芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。修了作品芸大買い上げ。第39回新制作展にて新作家賞受賞。 |
1978 | 五人の彫刻展(みゆき画廊) |
1983 | 第18回昭和会展優秀賞受賞。 |
1985 | 昭和会受賞作家展(日動画廊)以後連続出品。国営昭和記念公園野外彫刻展に出品。第5回天展にて奨励賞受賞。 |
1986 | 個展(みゆき画廊)。今日会展(ギャラリー日々谷)。 第10回アジア大会芸術参加記念展。(ソウル:芸画廊) |
1987 | 動物の謝肉祭展(ギャラリー仲摩)。 彫刻動物園(栃木県立美術館)。 |
1988 | 安田火災海上保険株式会社野外彫刻作品コンペ佳作賞受賞。 現代日本彫刻展(Hong Kong : The Rotund Exchange Square)。 現代彫刻美術館野外彫刻ビエンナーレシンポジウムあさま彫刻展参加。 |
1989 | 六甲アイランドCITY彫刻展。 |
1990 | 札幌芸術の森 野外美術館 委嘱作品現地制作。 第1、2回現代彫刻美術館野外彫刻ビエンナーレシンポジウム東京展。 |
1992 | 石彫作品《羚羊》文化庁買上げ。個展(西村画廊)。 |
1994 | 文化庁芸術家在外研修員特別派遣。 |
新制作協会会員 金沢美術工芸大学教授 |
更新日:2020年04月07日