《ロンド》黒川晃彦
私はここ数年、ベンチに座った人物像を造ってきました。その彫刻はそれ自体では完成していないと思っています。
そのベンチに人々が座って、彫刻と同じ空間を共有する時に、私の彫刻は完成するのです。
これまで横に拡大する意識を持って作品を造りましたが、碧南では求心的なものをつくりたく思いました。
設置される場所の条件もありますが何か、碧南という町が、大都市のような外に向う力ではなく、内を充たすような力を持っているように感じるのです。
楽器を持つ彫刻を見る市民の皆さんがひとりひとりの内なる音楽を感じてくれたらと思います。
黒川晃彦
更新日:2020年04月07日