水道事業のしくみ

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更新日:2021年07月12日

水道事業の経営について

水道事業は、地方公営企業法という法律によって定められた特別な会計方法を採用しています。これを公営企業会計といいます。

会計のしくみをたとえて説明すると次のようになります。

水道事業会計には、3つの財布があります。

1番目の財布は、1年間に水を作るのにいくらかかり、その水を売っていくらの収入があったかによって、その年いくら儲かったか(純利益)、あるいは、いくら損をしたか(欠損)を知るための財布です。この財布の収入は主に水道料金収入で、主な支出としては、職員の給与、修繕費(浄水場設備等)、動力費(電気料等)、減価償却費、支払利息(借入金)などがあります。

2番目の財布は、老朽化した施設や配水管を新しくしたり、水の需要が増加した時に新規に水を作る施設を建設するための財布です。この財布の主な収入は工事の負担金と1番目の財布からの補填です。主な支出は、施設の改修や新設等の建設改良費及び借入金の元金返済です。

ところで、1番目の財布と2番目の財布はお金が余っても足りなくても、1年ごとに財布の中味を空にします。では、この2つの財布の中味が足りなかったり、余ったりしたらどうするのか、そこで3番目の財布が必要になります。

この3番目の財布には今までの(前年までの)1番目の財布と2番目の財布の余り(純利益や減価償却費等)などが入れてあり、1番目と2番目の財布に不足が生じると、ここから補填します。いわゆる貯金みたいな性格の財布です。

そして、そのほか3番目の財布には、災害などの緊急事態が起こった時の対策費も積み立ててあります。

公営企業会計では1番目の財布のことを「収益的収支」、2番目の財布を「資本的収支」、3番目の財布を「内部留保資金」と呼んでいます。

以上のことから、1番目の財布から余りが出て、3番目の財布にある程度の余裕がないと安定した水道事業経営ができないこととなります。

蛇足ですが、1番目の財布から出る「余り」という表現については「企業努力による純利益」の意味です。たとえ話として分かり易く「余り」として表現しているものです。

この記事に関するお問い合わせ先

碧南市役所 開発水道部 水道課