高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施

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更新日:2024年04月15日

令和2年4月に「高齢者の医療の確保に関する法律」が改正され、「高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施」という取り組みが開始されました。

これまで、保健事業と介護予防事業は別々に実施されてきましたが、それらを切れ目なく一体的に実施していくことにより、市民の健康増進・フレイル予防に努め、高齢者が住み慣れた地域で自立した生活ができる期間の延伸を図ることを目的とする新たな取組みです。

碧南市では国保年金課、高齢介護課、健康課が連携し、医師会・歯科医師会・薬剤師会・看護師会などの医療関係団体と協力して取り組みます。

碧南市の後期高齢者の生活習慣病の現状

下のグラフは、被保険者(後期高齢者)千人当たりの糖尿病、高血圧、脂質異常症の外来分のレセプト(診療報酬明細書)件数を表したものです。

碧南市は、糖尿病と高血圧症の割合が愛知県および国より高く、脂質異常症の割合が国より高くなっています。これらの生活習慣病は血管を痛め、進行すると脳血管疾患や心疾患等を招き、将来的に介護を必要とする可能性があります。

被保険者千人当たりレセプト件数外来

国保データベース(KDB)システムより 令和5年度被保険者千人当たりレセプト件数(外来)

フレイルとは

フレイルとは、健康な状態と要介護状態の中間の段階を指します。生活するうえで大きな不自由はないものの、心身は弱っていて介護が必要になる可能性が高い状態です。ただし、フレイルは予防・回復が可能です。碧南市は愛知県全体と比較し、フレイルの危険性が高いものがいくつかあります。

フレイルのイメージ図

愛知県全体と比較して、フレイルの危険度が高い項目

フレイルの危険性

国保データベース(KDB)システムより 令和4年度後期高齢者の質問票

食事・運動・認知機能に関して、フレイルの危険性が高い項目があります。適切な食事と運動習慣は生活習慣病の重症化予防にも、介護予防にも欠かせません。3食バランスよく食べること、今より10分多く体を動かすことなどを心がけ、できることから少しずつ取り組んでみましょう。

愛知県全体と比較して、フレイルの危険度が低い項目

フレイルの危険性2

国保データベース(KDB)システムより 令和4年度後期高齢者の質問票

社会とのつながりに関する項目では、いずれも碧南市の方がよい結果となっています。趣味やボランティアなど、社会参加をすることで心身ともに刺激を受け、フレイル予防につながります。自発的に人と交流する機会を持つよう意識しましょう。

碧南市の取り組み

健診や医療、介護に関するデータ等を活用して地域の健康課題を分析し、健康上のリスクが高い高齢者に対して個別に介入するハイリスクアプローチと、高齢者の通いの場等を活用して健康教育や相談を行うポピュレーションアプローチを行います。

健康上のリスクが高い方への個別的支援(ハイリスクアプローチ)

糖尿病性腎症重症化予防

健診の結果、糖尿病に関連する検査項目の数値が悪化しており、かつ腎機能が低下している方のうち、糖尿病に関して医療機関を受診していない方に対し、医療専門職が個別訪問による保健指導を行い、重症化予防を支援します。

※国保の糖尿病性腎症重症化予防事業に参加した方へのフォローアップも実施しています。

生活習慣病重症化予防

健診未受診者のうち、過去に糖尿病の治療歴があるが現在治療中断している方に対し、健診受診勧奨通知の発送を行います。その内、よりハイリスクである方には個別訪問を行い、保健指導を行います。

健康状態不明者対策

2年間連続して健診、医療受診、介護認定を受けていない方にアンケートを送付し、ハイリスクと判断された方と未返送の方に訪問を行います。

通いの場等への積極的な関与(ポピュレーションアプローチ)

保健師、栄養士、歯科衛生士、リハビリ専門職等の医療専門職が通いの場に出向き、そこに集う高齢者に対して、フレイル状態の把握を行い、疾病対策とフレイル対策を含む健康教育、健康相談を行います。

後期高齢者医療広域連合 データヘルス計画

碧南市が実施する「高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施」は、愛知県後期高齢者医療広域連合が作成したデータヘルス計画に基づいて実施します。

この記事に関するお問い合わせ先

碧南市役所 健康推進部国保年金課 医療係
電話番号 (0566)95-9892​​​​​​​

健康推進部国保年金課 医療係にメールを送る