能登半島地震 被災された方々の声などから学ぶこと

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更新日:2024年04月19日

能登半島地震で、最大震度7を観測した石川県志賀町(しかまち)。死者2名、重傷者7名の人的被害がありました。

被災者への罹災証明書の交付にあたり、志賀町から愛知県に対し、被災した家屋の被害認定業務に従事する職員の派遣要請がありました。この派遣隊は、愛知県内の市町村職員で構成され、碧南市では4月14日までに、のべ6名の碧南市税務課職員及び税務課経験職員を派遣しました。

4月7日から14日まで、第13陣として派遣された際の様子や、被災された方から伺った内容をご紹介します。

耐震診断

  • 「耐震診断を受けておけばよかった」。こう話す被災者の方は少なくありませんでした。
  • 家屋の倒壊や崩壊などは、旧耐震基準(1981年5月31日以前)を中心に見られましたが、白アリ被害や地盤による家屋への影響も少なくありませんでした。
  • 斜面を盛り土した土地や、過去に池や沼だった場所は、家屋全体が傾いているところも少なくありませんでした。しかし傾きはあるものの、基準には達していないため、罹災証明書として全壊や半壊には該当しない家屋もありました。

住宅の耐震診断や耐震化が、防災・減災の最重要であることが理解できます。 住宅内に備蓄品をどれだけ揃えていても、住宅が全壊してしまえば元も子もありません。

家具の転倒防止

  • 家具転倒防止の突っ張り棒、あんなもんと思うかもしれないが馬鹿にしちゃいかん。おかげで大きな家具が倒れずに済んだ」「高価なテレビが倒れて割れてしまい、ショックを受けている」「自分がリビングにいたときに地震が発生し、高齢な母親はキッチンにいた。上から皿が次々と降り注いできたが、揺れで助けに行けなかった。現在はトラウマが残っているようだ。棚をロックする地震対策をしておけばよかった」このような声を聴かせていただきました。
  • 家屋内の被害については、土壁や砂壁は、非常に多くの家屋で脱落などが見られました。
  • 罹災証明書の発行に伴う家屋の二次調査では、住宅内も対象となります。非常に多くの内壁に被害があっても、被害程度の計算における内壁のスコアは高くないため、罹災証明書として一部損壊や準半壊にとどまる家屋も少なくありませんでした。ちなみにですが、計算において重視されるのは、屋根や柱、基礎の被害程度です。
  • 一見して被害が無さそうな家屋でも、吐き出し窓が傾いて隙間ができていたり、網戸の開閉が困難になっている家屋も多数ありました。

 家屋の耐震化の次に重要なことは、家具の転倒防止であると言えます。

避難所 仮設トイレ

仮設トイレ
仮設トイレ
  • 避難所のトイレは、仮設トイレが使われていました。汲み取りができないので、し尿が満タンになったら使用禁止とし、新しい仮設トイレを増設している状態でした。仮設トイレ周辺は、においがしていました。
  • 運営していた愛知県の職員の方によると、仮設トイレに入るための段差が、高齢者などにはとても大変とのことでした。職員の援助が必要な方もいらっしゃるそうです。パレットを敷くなどの工夫が垣間見えました。清掃を行ってくれる方が少ないとも話していました。
  • 発災後、自宅の車庫に親戚一同で避難生活をしていた方に話をうかがったら、トイレの備蓄が無かったため、スーパーの袋に用を足して、その中身を穴を掘った畑に流していたとのことでした。袋の枚数にも限りがあるため、袋を再利用せざるを得なかったようです。

自宅が安全な場合は、避難所に行く必要はありません。自宅避難の場合でも、避難所へ行き物資をもらうことはできますが、自宅内での備蓄も必要です。

車両のパンク

  • 道路の亀裂や損壊の影響で、発災直後は車両のパンクが数多くあったそうです。
  • 発災から3か月以上が経過していたこともあり、幹線道路は仮復旧などもされており、ほとんど通行できました。

被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。志賀町をはじめ、被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。

また、1週間お世話になりました志賀町デジタル情報課、M様、D様、K様には厚く御礼申し上げます。

この記事に関するお問い合わせ先

碧南市役所 市民協働部 防災課

  • 防災計画係 電話番号 (0566)95-9874
  • 地域防災係 電話番号 (0566)95-9875

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