てこくま物語 1巻

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更新日:2020年03月11日

てこくま物語 1巻(部分)

てこくま物語(部分)

概要
分類 市指定有形文化財
種別 美術工芸品(書跡・典籍)
所有者 碧南市(碧南市藤井達吉現代美術館保管)
指定年月日 平成31(2019)年3月7日
寸法 30.0×1,052cm
品質・形状 紙本墨書着色 巻子装
時代 室町時代

 

神戸松蔭女子学院大学図書館と東京国立博物館には『おかべのよ一物語』『てこくま物語』と別称される絵巻がそれぞれ1巻所蔵される。両者は2巻で一つの物語を成し、あわせて『山鹿物語』とでも題すべき、九州の豪族による所領争いや、一族の滅亡から逃れた主人公の仇討ちなどが語られる。この2巻は、絵の画風や詞書の書風が類似するが、上巻にあたる松蔭本は室町時代後期、一方下巻に相当する東博本は、江戸時代末期の写しであった。新出の本絵巻は、永らく出現が待たれていた東博本の親本と考えられる1巻であり、絵巻の法量・紙継数・一紙の寸法などから、本絵巻が松蔭本の揃いと見てまず間違いない。奥書にある永禄9(1566)年に書写された可能性が高く、風俗や山城など合戦の絵画史料としても注目される。他に伝本のない孤本の絵巻として貴重である。

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