研修道場「安吾館」(あんごかん)
研修道場「安吾館」は、伊藤証信が地域の人々のために開いた道場を新たに蘇らせたものです。道場といっても堅苦しいものではありません。市民の皆さんの会合やふれあいの場としてご利用いたただくことができます。様々なふれあいもまた、自分を顧み、自分を深める「哲学たいけん」です。研修道場では、「哲学講座」をはじめとした各種講座やイベントも開かれています。
研修道場の入り口です。
研修道場の入り口には、故・梅原猛名誉村長の揮毫による「安吾館」 の看板が掲げられています。
木造平屋建て数寄屋造りの建物です。隣接した日本庭園に対して最大限の開放性をもつよう設計されています。季節に応じて庭のさまざまな自然の変化を楽しむことができます。
研修道場の中の様子です。和室1と和室2を仕切っていない状態です。
広間は、2つの十畳間が鞘 (さや)の間を挟んで隣り合う構成となっています。写真奥のお部屋が和室1、手前のお部屋が和室2です。全室の利用では鞘の間も含めてご利用いただくことができます。
研修道場の廊下は畳廊下となっています。障子や襖を外して広間と廊下を合わせて使用すると、最大42畳の大広間として利用いただくことができます。
区分 | 午前 (9時~12時) |
午後 (13時~17時) |
夜間 (18時~21時) |
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研修場の1室 | 360円 | 600円 | 780円 |
研修道場の全室 | 720円 | 1,200円 | 1,560円 |
上の図の玄関側の和室が和室1、反対側の和室が和室2です。全室の利用の場合は、その間の鞘の間もご利用いただくことができます。
詳しくは、施設利用のページをご覧ください。
「安吾館の設計監修にあたって」 1992.5.31 「かわら版哲学たいけん」創刊号より
安吾館には2つの主な機能が要求された。1つは集会施設として市民のさまざまな催しや集いの場を提供すること、もう1つは哲学たいけん村を訪れた人々が、休憩のため立ち寄れる場をつくることであった。
これらの機能は、それぞれ広間と立礼茶席という形を取り、隣接する日本庭園に対し、最大限の開放性を持つよう、雁行した2つの大屋根の下に収められている。
広間は2つの十畳間が鞘の間を挟んで隣り合う構成となっていて、それらを仕切る障子と襖をすべて取りはずすと、畳敷の入側までふくめ42畳の大広間となり、100名程度の集会が出来るようになる。また庭園に面する入側のガラス戸・障子は、すべて裾壁に引き込むようになっているので、季節に応じて、さまざまな庭の自然を楽しむことが出来るはずである。
西の十畳間の襖唐紙は三河湾の穏やかな海を、東の十畳間のそれは風にたなびく三河平野の稲穂をいずれも抽象的な文様で表現しており、立礼茶席の洞床の形は向かい合う瞑想回廊の2階展示室出窓の形と呼応している。
この建物は、大工・屋根・左官・建具・設備、すべて地元の職人達の手によって見事に完成したが、この仕事を通じて今日でも脈々と生きづく三河職人の心意気と腕の確かさを見せていただき非常に嬉しく思った。
最後に、この建物の完成にご協力いただいた多くの方々に心より感謝の意を表したい。
京都芸術短期大学・京都造形芸術大学講師(当時) 横内 敏人
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更新日:2022年03月30日